電子部品やプリント基板の製造現場では、はんだ付けによるヒューム、洗浄剤から揮発する有機溶剤、接着剤やコーティング剤に含まれるVOC、研磨時の粉じんなどが発生します。
これらを放置すると、作業者の健康被害や臭気による不快感だけでなく、電子部品への異物付着や製品不良につながる可能性があります。そこで重要になるのが、汚染物質を発生源の近くで捕集する局所排気装置です。
株式会社ベリクリーンの発散防止抑制装置なら、局所排気装置よりも安価で導入できます。
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工事不要で設置できる排気装置|比較表
| BA500S | BA400T | BA400S | |
|---|---|---|---|
| BA500S | BA400T | BA400S | |
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| 用途・位置づけ | 揮発性有機溶剤(VOC)用の小型局所脱臭装置。 | 揮発性有機溶剤(VOC)用の小型局所脱臭装置。 | 揮発性有機溶剤(VOC)用の小型局所脱臭装置。 |
| 主な特徴 | ダブルの活性炭+HEPAフィルタでVOC成分を強力除去。大容量活性炭フィルター、自動流量制御、液晶画面、温度センサーによる安全運転を搭載。 | 活性炭+HEPAフィルタの2段構成でVOC・臭気・細かい塵に対応。自動流量制御、液晶画面、温度センサーによる安全運転を搭載。 | 活性炭+HEPAフィルタの2段構成でVOC・臭気・細かい塵に対応。自動流量制御、液晶画面、温度センサーによる安全運転を搭載。 |
| 施工性 | ダクト工事不要で、低コスト設置・移動対応。 | ダクト工事不要、キャスター付きで移動しやすい。 | ダクト工事不要、キャスター付きで移動しやすい。 |
| 寸法(H×W×D) | 975 × 440 × 515 mm ※公式ではBA500T本体仕様として掲載、BA500Sは基本性能・サイズ同等。 | 745 × 450 × 515 mm。 | 745 × 450 × 515 mm。 |
| 重量 | 45 kg ※同上。 | 25 kg。 | 25 kg。 |
| 電源・周波数 | 115V・50/60Hz ※同上。 | 100–240V・50/60Hz。 | 100–240V・50/60Hz。 |
| 騒音値 | 70 dBA未満(最大風速時)。 | 70 dBA未満(一般的吸引速度時)。 | 70 dBA未満(一般的吸引速度時)。 |
| 消費電力 | 1,100W。 | 1,100W。 | 1,100W。 |
| 最大ブロワー静圧 | 9,600Pa。 | 9,600Pa。 | 9,600Pa。 |
| 最大ブロワー吸引率 | 300㎥/hr(推奨200㎥/hr)。 | 300㎥/hr(推奨200㎥/hr)。 | 300㎥/hr(推奨200㎥/hr)。 |
| 一次フィルター | C001 BA500用フィルター(活性炭、約21kg)。 | H001 プレフィルター(不織布、約0.6kg)。 | H001 プレフィルター(不織布、約0.6kg)。 |
| 二次フィルター | C002 共通フィルター(活性炭・ガラスファイバー、約18kg、捕集効率99%@0.3μm)。 | C002 共通フィルター(活性炭・ガラスファイバー、約18kg、捕集効率99%@0.3μm)。 | C002 共通フィルター(活性炭・ガラスファイバー、約18kg、捕集効率99%@0.3μm)。 |
| 向いている使い方の傾向 | VOC対策をより強めたい現場、発散防止抑制措置対応を重視する現場向き。これはダブル活性炭と公式の機種位置づけからの整理です。 | 粉じん・臭気・VOCをバランスよく抑えたい汎用用途向き。これはフィルター構成と公式説明からの整理です。 | BA400Tと同等サイズ・性能で、ステンレス外装を重視したい現場向き。 |
電子部品製造に局所排気装置が必要な理由
電子部品の製造工程では、煙、蒸気、粉じんなど、性質の異なる汚染物質が発生します。作業場へ広がってから全体換気するよりも、発生源付近で捕集する局所排気が効果的です。
はんだ付け作業でヒュームやフラックスの煙が発生する
はんだ付けでは、加熱されたはんだやフラックスから微細な粒子を含む煙が発生します。特にフラックスに含まれるロジンなどが熱分解されると、刺激性のある煙や臭気が生じ、作業者の目、鼻、喉などに負担を与える可能性があります。手はんだ付けのように作業者の顔と発生源が近い工程では、煙を直接吸い込みやすいため注意が必要です。こて先付近に吸引フードを配置し、煙が呼吸域へ上昇する前に捕集することで、作業者のばく露と周囲への拡散を抑えられます。
洗浄工程で有機溶剤やVOCが揮発する
プリント基板や電子部品の洗浄には、IPAをはじめとする有機溶剤が使用されることがあります。有機溶剤は容器を開けた直後から揮発しやすく、洗浄、拭き取り、乾燥などの工程でも蒸気が発生します。作業場に蒸気が滞留すると、頭痛やめまい、目や喉への刺激などを引き起こす可能性があるほか、引火性物質では火災対策も欠かせません。洗浄槽や容器の開口部に近い位置で吸引し、蒸気が作業者側へ流れない気流を形成することが重要です。
接着剤・コーティング剤から有害な蒸気や臭気が発生する
電子部品の固定や封止、防湿処理に使用する接着剤やコーティング剤からは、塗布中や硬化中にVOCや刺激臭が発生することがあります。使用量が少なくても、作業を長時間繰り返す場合や換気の不十分な場所では、作業者のばく露量が増える可能性があります。臭気が室内へ広がると、周囲の従業員にも不快感を与えかねません。塗布位置や乾燥スペースを部分的に囲い、適切なフィルターを備えた局所排気装置で蒸気を捕集することが有効です。
レーザー加工や研磨工程で粉じんが発生する
電子部品や基板の切断、穴開け、研磨、バリ取り、レーザーマーキングなどでは、微細な粉じんや加工煙が発生することがあります。粒子が工場内へ拡散すると作業者が吸入するだけでなく、基板や精密部品へ付着し、接触不良や外観不良を招く可能性があります。レーザー加工では素材によってガスや臭気も発生するため、粒子とガスの両方を考慮しなければなりません。加工点をできるだけ囲い、飛散方向に合わせて吸引することが大切です。
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電子部品製造で発生する主な有害物質
電子部品製造では、固体粒子から気体状の化学物質まで、さまざまな汚染物質が発生します。必要な排気方法やフィルターは異なるため、使用材料と発生物質を事前に特定しましょう。
はんだ付けで発生するはんだヒューム
はんだヒュームとは、はんだ付け時の加熱によって生じ、空気中へ浮遊する微細な粒子や煙の総称です。ただし、通常のはんだ付け温度では、煙の多くがフラックス由来と考えられるため、使用材料と作業条件を分けて評価する必要があります。微細な粒子は空気中に拡散しやすく、作業者の呼吸域へ到達する可能性があります。捕集する際は、発生点近くにフードを設け、粒子用フィルターで除去するとともに、フィルターの目詰まりを定期的に確認することが重要です。
フラックスの加熱によって発生する煙や刺激臭
フラックスは、はんだ表面の酸化物を除去し、はんだの濡れ性を高めるために使用されます。加熱するとロジンや活性剤、溶剤などに由来する煙や刺激臭が発生し、目や鼻、喉への刺激や体調不良につながる可能性があります。鉛フリーはんだでもフラックスを使用する以上、煙への対策は必要です。フードがこて先から離れていると煙が作業者側へ流れやすいため、手の動きを妨げない範囲で発生点へ近づけ、吸引状態を保つ必要があります。
IPA・アセトンなどの洗浄用有機溶剤
IPAやアセトンなどは洗浄力と乾燥性に優れる一方、揮発しやすく、作業中に溶剤蒸気が発生します。物質によって健康影響、引火性、法令上の区分が異なるため、名称だけで判断せず、製品ごとのSDSを確認することが重要です。蒸気は洗浄容器、ウエス、廃液容器など複数の場所から発生します。使用場所だけでなく、溶剤を含んだウエスの保管や廃棄まで含めて発散源を洗い出し、密閉と局所排気を組み合わせて管理しましょう。
接着剤や封止材から発生するVOC
接着剤や封止材には、溶剤、樹脂、硬化剤などが含まれ、塗布や混合、硬化の過程でVOCが発生する場合があります。二液混合型では、計量や攪拌の段階から蒸気や臭気が発生することもあるため、塗布工程だけを対象にすると対策が不十分になりかねません。また、加熱硬化によって発生量が増える可能性もあります。対象成分に応じた吸着材を選び、塗布台、混合作業台、硬化炉の出入口など、実際の発散箇所に合わせて吸引位置を決めることが必要です。
レジスト・塗料・コーティング剤の蒸気
プリント基板へ使用するレジスト、塗料、防湿コーティング剤などからは、塗布時や乾燥時に溶剤蒸気が発生することがあります。スプレー塗布では蒸気に加えてミストも生じるため、ガス吸着用と粒子捕集用のフィルターを組み合わせる場合があります。作業者の呼吸域を通過してから吸引する配置では、十分なばく露対策になりません。塗布方向、対象物の大きさ、乾燥方法を確認し、囲い式や側方吸引式など、工程に適したフードを選択しましょう。
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電子部品製造で局所排気装置が必要になる作業
局所排気装置の必要性は、使用物質や作業量、作業時間、発散状況によって変わります。電子部品製造では、はんだ付け、洗浄、接着、塗布などが代表的な検討対象です。
手はんだ付け・リワーク作業
手はんだ付けやリワークでは、作業者がこて先を動かしながら基板上の部品を接合・交換します。顔と発生点が近く、フラックス煙が呼吸域へ上昇しやすいため、卓上型の局所排気装置や可動式吸引アームが適しています。フードは煙の上昇方向を考慮しながら、こて先から離れすぎない位置に配置します。ただし、吸引気流が強すぎるとはんだ付け部の温度や作業性へ影響する可能性があるため、実作業を行いながら風量と位置を調整することが大切です。
自動はんだ付け・フローはんだ付け作業
自動はんだ付け装置やフローはんだ槽では、手作業よりも広い範囲から継続的に煙や蒸気が発生する場合があります。装置の開口部や基板の搬入口・搬出口などから煙が漏れないよう、装置を囲う方法や開口部付近から吸引する方法が有効です。排気量だけを大きくすると工場内の空調バランスに影響するため、必要風量と給気の確保も検討します。装置メーカーの排気条件を確認し、既設ダクトへの接続可否や、清掃・フィルター交換のしやすさまで考慮して設計しましょう。
プリント基板や電子部品の洗浄作業
基板洗浄では、洗浄槽へ部品を出し入れするときや、ブラシ洗浄、ウエスによる拭き取り、エアブロー、乾燥などの工程で溶剤蒸気が発生します。蒸気が作業者の顔側へ流れないよう、洗浄槽の奥側や側方に吸引口を設けることが基本です。槽を使用しないときは蓋を閉め、廃液容器や使用済みウエスも密閉すると発散量を抑えられます。有機溶剤の種類、消費量、設備条件によって法令上必要な措置が異なるため、SDSと有機溶剤中毒予防規則を確認しましょう。
接着剤・封止材・シーリング材の塗布作業
接着剤や封止材の塗布工程では、容器の開封、材料の混合、ディスペンサーによる塗布、硬化までの各段階でVOCや臭気が発生する可能性があります。手作業では、卓上フードや吸引アームを塗布点の近くへ設置すると、作業空間への拡散を抑えられます。自動塗布装置では、設備全体を囲い、内部を負圧に保つ方法が適しています。硬化条件によって発生物質が変わることもあるため、材料メーカーのSDSや技術資料を確認し、必要なフィルターを選定することが重要です。
コーティング剤・防湿剤の塗布作業
基板へのコーティング剤や防湿剤の塗布では、刷毛塗り、ディッピング、スプレーなど、工法によって発生物質の広がり方が異なります。スプレー方式はミストが飛散しやすいため、囲い式フードやブースを使用し、粒子用フィルターとガス吸着用フィルターを適切に組み合わせる必要があります。ディッピングでは槽の開口面から溶剤蒸気が発生するため、側方吸引などが有効です。塗布後の乾燥場所からも蒸気が出る場合があるため、工程全体を通じた排気計画を立てましょう。
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電子部品製造におすすめの局所排気装置
電子部品製造では、対象物質、必要風量、設置スペース、法令対応の要否によって適した機種が変わります。ここでは、VOCや臭気対策へ活用できるベリクリーンエアの3機種を紹介します。
BA500S(高性能な主力モデル)
BA500Sは、VOCや有機溶剤の蒸気、作業時に発生する臭気などを発生源付近で捕集したい現場に適した高性能モデルです。自動流量制御やフィルター状態監視機能を備え、吸着材には活性炭系フィルターが採用されています。ダクト工事を伴う屋外排気が難しい場所でも設置しやすい点が特徴です。ただし、局所排気装置の代替となる発散防止抑制措置として法令対応する場合は、必要書類を提出し、所轄労働基準監督署長の許可を受ける必要があります。ベリクリーンエア公式製品情報
BA400T(汎用的なバランスモデル)
BA400Tは、作業台付近で発生するVOCや有機溶剤臭を捕集したい場合に検討しやすい汎用モデルです。キャスター付きで移動させやすく、製造ラインの変更や一時的な作業場所にも柔軟に対応できます。活性炭とHEPAフィルターを利用して、ガス状物質と微細粒子の低減を図れる点も特徴です。洗浄、接着、印刷など複数工程で使用する場合は、対象物質に対する吸着性能や必要風量を確認しましょう。法令上の措置として使用できるかは、設備単体ではなく作業条件を含めた判断が必要です。
BA400S(コンパクトな標準モデル)
BA400Sは、限られた設置スペースで行う小規模な洗浄、接着、塗布作業などに取り入れやすいコンパクトモデルです。大がかりなダクト工事を避けながら、発生源近くでVOCや臭気を捕集したい現場に適しています。作業台のレイアウトを変更しやすく、研究開発室や試作工程にも導入しやすいでしょう。ただし、処理できる風量や物質量には限界があります。大量の溶剤を使用する工程や法令対象作業では、BA400Sだけで対策を完結できるとは限らないため、事前評価が欠かせません。
電子部品向け局所排気装置の選び方
局所排気装置は、本体の大きさや最大風量だけで選ぶものではありません。発生物質、発生量、作業動作、フードとの距離、フィルター性能を総合的に確認する必要があります。
発生する煙・ガス・粉じんの種類に合わせて選ぶ
最初に、工程から発生する物質が粒子、ガス、蒸気、ミストのどれに該当するかを確認します。はんだ付けではフラックス由来の煙、洗浄では有機溶剤蒸気、研磨では粉じんというように、工程ごとに対象が異なります。粒子にはHEPAなどの粒子用フィルター、VOCや臭気には活性炭などの吸着材が必要です。複数の物質が同時に発生する場合は、多段フィルターを検討します。対象物質を除去できるか不明な場合は、SDSを用意して装置メーカーへ確認しましょう。
必要な風量と吸引力を確認する
必要な風量は、発生量やフードの開口面積、発生源との距離、周囲の気流などによって変わります。カタログに記載された最大風量だけで判断すると、実際の設置状態で十分な捕集速度を確保できないことがあります。ダクトが長い場合や曲がりが多い場合、フィルターが目詰まりした場合には吸引力が低下します。複数の作業台を同時に吸引するときは、各吸引口で必要な風量を確保できるか確認が必要です。風速測定や発煙管などを用いた捕集状況の確認も有効です。
発生源との距離に適したフードを選ぶ
外付け式フードは、発生源から離れるほど必要風量が増え、周囲の気流の影響も受けやすくなります。そのため、可能な限り発生源に近づけられる形状を選ぶことが重要です。作業物を囲える場合は囲い式フード、位置が変わる手作業では可動式アーム、面状の作業ではスリットフードなどが候補になります。煙や蒸気の上昇方向だけでなく、作業者の立ち位置も考慮し、汚染物質が作業者の呼吸域を通過してからフードへ入る配置は避けましょう。
作業を妨げない形状・サイズを選ぶ
捕集性能を高めるためにフードを発生源へ近づけても、作業者の視界や手の動き、部品の搬入を妨げれば継続して使用されなくなる可能性があります。手はんだ付けでは細身の吸引アーム、塗布作業では透明パネルを備えた囲い式フードなど、工程に合った形状を選びましょう。照明への影響や工具との干渉、治具の交換スペースも確認が必要です。実際の作業者に操作してもらい、作業性と捕集性能を両立できる位置を検証してから本設置することが重要です。
電子部品の製造ラインに設置できるか確認する
製造ラインへ導入する際は、本体寸法だけでなく、吸引アーム、ダクト、電源、排気経路、メンテナンススペースまで確認します。ライン間の通路を狭めたり、避難経路を妨げたりしない配置が必要です。自動設備に接続する場合は、装置の稼働と排気を連動させる方法や、排気停止時のインターロックも検討しましょう。内蔵循環式では清浄化した空気が室内へ戻るため、排気方向が製品や作業者に影響しないかも確認します。将来のライン変更を考慮することも大切です。
使用する薬品に対応したフィルターを選ぶ
活性炭フィルターは多くのVOCや臭気対策に利用されますが、すべての化学物質を同じように吸着できるわけではありません。物質の種類、濃度、温度、湿度などによって吸着性能や寿命が変化します。酸性ガスや特殊な薬品では、専用の吸着材が必要になる場合もあります。また、粉じんやミストを同時に吸引する場合は、前段フィルターで粒子を除去し、吸着材の劣化を抑える構成が有効です。SDSに記載された成分をもとに、メーカーへ適合性を確認しましょう。
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はんだ付け作業に適した局所排気装置の選び方
はんだ付けでは、フラックス煙が作業者の顔へ到達する前に捕集することが重要です。こて先の位置や作業動作に合わせて、フード、風量、フィルターを選びましょう。
はんだヒュームが発生する位置で直接吸引する
はんだ付け時の煙は、こて先と接合部の周辺から発生して上昇します。吸引口が作業台の端や作業者の背後にあると、煙が呼吸域を通過してから排気されるため、適切な対策になりません。吸引口は、作業者から見て発生源の奥側または側方に置き、煙を作業者と反対方向へ導くようにします。フードを近づけるほど少ない風量でも捕集しやすくなりますが、こてや部品と干渉しない距離が必要です。発煙状態を観察し、煙が漏れない位置を確認しましょう。
こて先の動きを妨げないアーム式フードを選ぶ
手はんだ付けやリワークでは、基板の大きさや接合位置に応じてこて先が移動します。そのため、角度や位置を自由に調整できるアーム式フードが適しています。アームが自重で下がったり、作業中に位置がずれたりすると捕集性能が安定しないため、固定力と操作性を確認しましょう。吸引口が大きすぎると視界や作業スペースを妨げ、小さすぎると捕集範囲が不足します。実際の基板、治具、工具を使用したデモを行い、作業性を確認してから選定することが有効です。
微粒子に対応した高性能フィルターを使用する
はんだ付けで発生する煙には微細な粒子が含まれるため、粒子径に対応した高性能フィルターが必要です。一般的には、プレフィルターで比較的大きな粒子を捕集し、後段のHEPAなどで微細粒子を除去する多段構成が用いられます。プレフィルターを適切に交換すれば、高性能フィルターの早期目詰まりを防ぎやすくなります。ただし、粒子用フィルターだけではガス状の臭気成分を十分に除去できません。フラックス臭も問題になる場合は、活性炭フィルターを組み合わせましょう。
フラックスの臭気には活性炭フィルターを活用する
フラックスの加熱によって発生するガス状成分や臭気は、HEPAフィルターだけでは十分に除去できない場合があります。そこで、活性炭などの吸着材を組み合わせ、粒子と臭気の両方を処理します。ただし、活性炭には吸着容量があり、見た目では交換時期を判断しにくい点に注意が必要です。臭気を感じてから交換する運用では、すでに吸着性能が低下している可能性があります。使用時間や材料消費量を記録し、メーカーの目安と現場の状況に基づいて交換周期を設定しましょう。
複数の作業台では必要な風量を確保する
1台の装置へ複数の吸引アームを接続すると、各吸引口へ配分される風量が低下します。一部のダンパーを閉じたときに別の吸引口の風量が変化することもあるため、同時使用する最大台数を前提に設計しなければなりません。ダクトの長さや分岐方法による圧力損失も考慮が必要です。各作業台で必要な吸引性能を確保できない場合は、装置を分ける方法も検討しましょう。導入後は、すべての吸引口を使用した状態で風速や捕集状況を確認することが重要です。
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有機溶剤を使用する電子部品製造での局所排気対策
有機溶剤は、種類によって毒性、揮発性、引火性、法令上の扱いが異なります。使用量が少ない場合でも、密閉、局所排気、保管、廃棄を含めた総合的な管理が必要です。
使用する有機溶剤の種類と危険有害性を確認する
まず、洗浄剤、接着剤、コーティング剤などに含まれる化学物質を製品名ではなく成分単位で確認します。同じ用途の製品でも、含まれる有機溶剤や濃度は異なるためです。確認すべき項目には、急性・慢性の健康影響、引火点、蒸気密度、管理濃度、法令上の該当区分などがあります。溶剤蒸気は目に見えないため、臭いが弱いことを安全の根拠にはできません。使用量、作業時間、温度、容器の開放時間も整理し、リスクアセスメントを行ったうえで対策を決めましょう。
SDSを確認して必要な換気方法を判断する
SDSには、成分、危険有害性、ばく露防止措置、保護具、保管方法、適用法令などが記載されています。第8項の「ばく露防止及び保護措置」や第15項の「適用法令」を確認し、局所排気や防爆設備の必要性を判断しましょう。ただし、SDSに局所排気と記載されているだけでは、具体的な風量やフード形式までは決められません。作業条件と発散状況を踏まえて設備を設計し、必要に応じて労働衛生コンサルタントや装置メーカー、所轄労働基準監督署へ相談することが大切です。
溶剤の蒸気が広がる前に発生源で吸引する
有機溶剤蒸気が作業場全体へ拡散してから全体換気で薄める方法では、作業者が吸入する前に除去できない場合があります。局所排気では、洗浄槽、塗布位置、混合容器などの発生源にフードを近づけ、蒸気を直接捕集します。蒸気の流れが作業者の呼吸域を横切らない配置にすることが重要です。また、扇風機や空調の風が吸引気流を乱すと捕集性能が低下します。周囲の気流を確認し、必要に応じて囲いや仕切りを設けて安定した吸引状態をつくりましょう。
洗浄容器や薬品容器の開口部付近から吸引する
洗浄容器の開口面は、有機溶剤蒸気の主な発散源になります。容器の奥側や側方へスリット状の吸引口を設置し、蒸気が作業者側へ流れる前に捕集する方法が有効です。上方吸引は、作業者の顔へ向かって蒸気を引き上げる配置になることがあるため、慎重に検討しなければなりません。使用しないときは蓋を閉め、必要以上に大きな容器を開放しないことも重要です。原液容器、廃液容器、使用済みウエス用容器も密閉し、発散源そのものを減らしましょう。
活性炭フィルターでVOCや臭気を吸着する
内蔵循環式の装置では、活性炭フィルターなどを用いてVOCや臭気成分を吸着し、処理後の空気を室内へ戻します。ダクト工事が難しい現場で導入しやすい一方、対象物質によっては十分に吸着できず、破過後に汚染物質が再び室内へ放出される可能性があります。吸着性能は物質の濃度や湿度、通過風速などにも左右されます。対象物質への適合性と交換基準をメーカーへ確認し、必要に応じて濃度測定を行いましょう。高濃度作業では屋外排気も検討が必要です。
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電子部品向け局所排気装置を導入するメリット
局所排気装置は、作業者の健康保護だけでなく、臭気の低減、製品品質の安定、生産性の向上にも役立ちます。電子部品のような精密製品では、異物対策としても重要です。
作業者が有害物質を吸入するリスクを低減できる
局所排気装置は、煙、蒸気、粉じんなどを発生源の近くで捕集し、作業者の呼吸域へ到達する量を減らします。特に手はんだ付けや溶剤洗浄のように、作業者の顔と発生源が近い工程で有効です。全体換気だけに頼る場合と比べ、汚染物質を作業場へ拡散させる前に除去できます。ただし、装置を設置するだけで安全が保証されるわけではありません。正しいフード位置の維持、作業手順の改善、保護具の使用、作業環境測定などを組み合わせて管理しましょう。
はんだ煙や有機溶剤による臭気を抑えられる
はんだ付けのフラックス煙や洗浄剤、接着剤などの臭気が室内へ広がると、作業者だけでなく周囲の従業員にも不快感や体調への影響を与える可能性があります。発生源付近で吸引し、対象物質に適した活性炭などで処理すれば、作業場へ広がる臭気を抑えられます。ただし、人が臭いを感じる濃度と健康リスクが生じる濃度は必ずしも一致しません。臭気がなくなったことだけを安全の判断材料にせず、SDSや測定結果に基づいて対策の有効性を確認する必要があります。
工場全体への汚染物質の拡散を防止できる
汚染物質が発生源から拡散すると、別の作業区画や廊下、事務スペースまで影響が及ぶ場合があります。局所排気によって発生区域を負圧に近い状態へ保ち、煙や蒸気を直接捕集すれば、工場全体への拡散を防ぎやすくなります。全体空調が取り込む汚染物質も減り、空調設備や天井、壁面への付着を抑える効果も期待できます。ただし、排気量に見合う給気が不足すると扉が開きにくくなるなどの問題が生じるため、工場全体の給排気バランスも確認しましょう。
電子部品への粉じんや異物の付着を抑えられる
電子部品やプリント基板へ粉じん、フラックス残渣、研磨くずなどが付着すると、外観不良、接触不良、絶縁性能の低下などにつながる可能性があります。加工点や発生源の近くで捕集することで、空気中へ浮遊する粒子量を減らし、製品への再付着を防ぎやすくなります。ただし、吸引気流が周囲のほこりを巻き上げたり、未固定の小型部品を吸い込んだりすることもあります。風量や排気方向を調整し、清掃や防じん管理と組み合わせることが重要です。
作業環境を改善して従業員の負担を軽減できる
煙や刺激臭が少ない作業環境を整えることで、目や喉の不快感、臭気によるストレスなどを軽減できる可能性があります。作業者が煙を避けるために不自然な姿勢を取る必要も減り、作業への集中を維持しやすくなるでしょう。また、装置を使いやすい位置に配置し、吸引状態を簡単に確認できるようにすれば、安全対策を日常業務へ定着させやすくなります。現場の意見を取り入れながらフード位置や運用ルールを改善し、設備が継続して使われる仕組みを整えましょう。
不良品や再加工の発生を抑えられる
粉じんやミストが基板や接点へ付着すると、塗布不良、接着不良、異物混入などを引き起こす可能性があります。局所排気装置によって加工時に生じる汚染物質を速やかに除去すれば、製品や治具への付着を抑え、品質の安定につなげられます。また、臭気や煙が減ることで視認性が改善し、細かな組立や検査へ集中しやすくなる効果も期待できます。ただし、風量が強すぎると塗布量や乾燥状態へ影響するため、品質条件を確認しながら排気性能を調整する必要があります。
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電子部品向け局所排気装置を導入する際の注意点
局所排気装置は、選定や設置方法を誤ると期待した捕集性能を得られません。風量、フード位置、作業動作、フィルター、排気方式を実際の工程に合わせて検討しましょう。
吸引力が強すぎると電子部品や材料へ影響する場合がある
吸引力を強くすれば必ず良いとは限りません。軽量な電子部品、粉末材料、細い配線などを扱う工程では、部品が吸い寄せられたり、材料が飛散したりする可能性があります。はんだ付けでは、強い気流がこて先や接合部を冷却し、作業条件へ影響することも考えられます。接着剤やコーティング剤の塗布工程では、乾燥速度や塗膜状態が変わる場合もあります。必要な捕集性能を満たす範囲で風量を調整し、品質確認を行いながら適切な設定を決めましょう。
フードと発生源が離れると捕集性能が低下する
外付け式フードの吸引効果は、吸引口から離れるほど急速に弱くなります。装置の最大風量が大きくても、フードが発生源から遠ければ煙や蒸気を十分に捕集できません。作業者がフードを邪魔に感じて遠ざけたり、基板の交換後に位置を戻さなかったりすることも、性能低下の原因です。フード位置を簡単に調整できる構造にし、基準位置を目印で示すなどの対策を行いましょう。定期的に発煙管や風速計を用いて、実際の捕集状態を確認することも有効です。
作業方法が変わると適切な吸引位置も変化する
製品の種類、基板サイズ、使用工具、作業者の姿勢などが変わると、汚染物質の発生位置や流れも変化します。導入時に適切だったフード位置が、製品切り替え後も適切とは限りません。新しい材料や薬品を採用した場合は、必要なフィルターも変わる可能性があります。工程変更時の確認項目に局所排気装置を含め、発生源、風量、フード位置、対象物質を再評価しましょう。作業標準書へ吸引口の位置や運転条件を記載し、作業者ごとの差を減らすことも重要です。
フィルターと対象物質の相性を確認する必要がある
HEPAフィルターは微細粒子の捕集に適していますが、ガス状のVOCを除去するものではありません。一方、活性炭はさまざまな臭気やVOCを吸着できるものの、物質によって吸着しにくい場合があります。対象物質に適さないフィルターを使用すると、装置が稼働していても汚染物質が室内へ戻る可能性があります。使用薬品のSDSと使用量をメーカーへ提示し、適合する吸着材や交換基準を確認しましょう。複数物質を扱う場合は、混合による発熱や反応の危険性にも注意が必要です。
内蔵循環式では除去できない物質がある
内蔵循環式はダクト工事を行わずに設置しやすい一方、フィルターで十分に除去できない物質には使用できません。吸着材が破過すると、有害物質が処理されないまま室内へ戻るおそれもあります。また、酸素欠乏を引き起こす物質や、吸着時に危険な反応を起こす物質などでは、循環式が適さない場合があります。対象物質、濃度、発生量を確認し、メーカーによる適合判定を受けましょう。法令対象作業では、循環式を設置するだけで要件を満たすとは限らない点にも注意が必要です。
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電子部品製造に関係する局所排気装置の法令
電子部品製造では、使用する物質や作業内容によって複数の法令が関係します。局所排気装置の要否は業種名だけで決まらないため、SDS、作業量、設備条件を確認して判断しましょう。
労働安全衛生法
労働安全衛生法では、事業者に労働者の安全と健康を確保するための措置が求められています。電子部品製造でも、化学物質の危険性・有害性を確認し、リスクアセスメントに基づいて代替、密閉、局所排気、保護具などの対策を検討する必要があります。近年は化学物質の自律的管理が進められており、法令対象物質かどうかだけでなく、実際のばく露リスクに応じた管理が重要です。SDSの入手、作業手順の整備、教育、設備の点検まで含めて継続的に管理しましょう。
有機溶剤中毒予防規則
有機溶剤中毒予防規則では、対象となる有機溶剤を一定の屋内作業場などで扱う場合、密閉設備、局所排気装置、プッシュプル型換気装置などの設置が求められることがあります。局所排気装置には構造や性能、点検などの基準があり、原則として屋外へ排出する設備として扱われます。内蔵循環式を発散防止抑制措置として使用する場合は、所轄労働基準監督署長の許可が必要になる場合があります。物質の区分、含有率、消費量、作業場所を確認して判断しましょう。
特定化学物質障害予防規則
特定化学物質障害予防規則は、発がん性などの有害性を持つ特定化学物質による健康障害を防ぐための規則です。電子部品製造で使用する薬品や材料に対象物質が含まれる場合は、密閉設備や局所排気装置などの発散防止措置、作業主任者、作業環境測定、特殊健康診断などが必要になる可能性があります。要求事項は物質の区分や作業内容によって異なります。製品名だけでは判断できないため、SDSの成分情報と適用法令を確認し、必要に応じて専門家へ相談しましょう。e-Gov法令検索・特定化学物質障害予防規則
粉じん障害防止規則
粉じん障害防止規則では、対象となる粉じん作業や特定粉じん発生源について、密閉、湿潤化、局所排気、プッシュプル型換気などの措置が定められています。電子部品の研磨やバリ取りで粉じんが発生しても、すべての作業に一律で同じ設備が義務付けられるわけではありません。材料と作業内容が規則の別表に該当するかを確認する必要があります。該当する局所排気装置では、制御風速、除じん、定期自主検査などの要件も確認しましょう。厚生労働省・粉じん障害防止規則
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電子部品向け局所排気装置に関するよくある質問
電子部品製造へ局所排気装置を導入する際は、装置の大きさや排気方式、フィルター交換などが疑問になりやすいでしょう。代表的な質問へ簡潔に回答します。
はんだ付けには必ず局所排気装置が必要ですか?
すべてのはんだ付け作業に一律の設置義務があるとは限りません。ただし、フラックス煙へのばく露を減らすため、発生源付近での吸引が推奨されます。材料、作業量、作業環境を確認して判断しましょう。
鉛フリーはんだでも排気対策は必要ですか?
必要です。鉛フリーはんだでもフラックスを加熱すれば煙や刺激性成分が発生します。また、従来より高い温度で作業する場合もあるため、こて先付近で煙を捕集し、作業者の呼吸域への流入を防ぎましょう。
卓上型の小型局所排気装置でも十分ですか?
少量の手はんだ付けや小規模な塗布作業では有効な場合があります。ただし、対象物質、発生量、フードとの距離によって必要性能は変わります。実作業で捕集状態を確認してから選定してください。
集塵機と局所排気装置にはどのような違いがありますか?
集塵機は主に粉じんを捕集する装置を指します。局所排気装置は、フードやダクトなどを通じて発生源からガス、蒸気、粉じんを吸引し、作業者へのばく露を防ぐ設備全体を指す言葉です。
はんだヒュームと有機溶剤を同じ装置で吸引できますか?
粒子用フィルターと適切な吸着材を備えた装置なら対応できる場合があります。ただし、物質同士の反応やフィルターの適合性を確認する必要があるため、SDSを提示してメーカーへ相談しましょう。
フィルターはどのくらいの頻度で交換しますか?
交換頻度は、対象物質の種類、濃度、使用時間、風量によって異なります。圧力損失、風量低下、センサー表示、使用時間などを基準に管理し、メーカーの推奨時期を参考に交換してください。
内蔵循環式と屋外排気式のどちらを選ぶべきですか?
フィルターで確実に除去できる物質や少量作業には内蔵循環式が適する場合があります。高濃度の溶剤蒸気や吸着しにくい物質では屋外排気を検討し、法令上の要件も確認しましょう。
既存の製造ラインにも後付けできますか?
設置スペース、電源、吸引口の配置、排気経路を確保できれば後付けできる場合があります。可動式アームやキャスター付き装置は導入しやすいものの、作業性と必要風量の事前確認が必要です。
導入前に吸引性能を試すことはできますか?
メーカーによってはデモ機の貸し出しや現場テストに対応しています。実際の材料と作業条件で、煙の捕集状況、臭気、騒音、操作性、設置スペースを確認すると、導入後のミスマッチを防げます。
電子部品の局所排気装置のことなら排気装置ネットへ
電子部品製造では、はんだ煙、有機溶剤、VOC、粉じんなど、工程によって発生する物質が異なります。適切な局所排気装置を導入するには、対象物質の性質や発生量、作業動作、設置環境を確認し、必要な風量やフード、フィルターを選ぶことが重要です。
排気装置ネットでは、電子部品工場や研究開発現場の作業内容に合わせて、BA500S、BA400T、BA400Sなどの局所排気・脱臭装置をご提案しています。ダクト工事を行いにくい現場や、既存ラインへ後付けしたい場合もご相談いただけます。
デモ機を活用すれば、実際の作業環境で吸引性能や臭気の低減効果、操作性を確認してから導入を検討できます。電子部品製造に適した局所排気装置をお探しの方は、排気装置ネットへお気軽にお問い合わせください。
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